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Distant Tone - for audio-visual (2020)

2020年のコロナ禍で、画面を通じて行うリモートのコミュニケーションが急速に日常化する中、以前の生活とは異なる小さな違和感が堆積する日々を過ごす事になる。
半ばSF化したコミュニケーション様式に誰もが抱く違和感や軋轢の正体は、現在の感性のみでとらえる事が難しい。敢えて、過去の視座から観察する事を試みた。
ここに、一つの作品がある。琴古流尺八古典本曲の「鹿の遠音」。
鹿同士の対話を、室町~江戸時代の人の感性でとらえた音楽作品である。
400年にも渡り古典として位置付けられる本作に内在する対話的なコミュニケーション構造に、
今私たちが抱える違和感が何なのかを理解するヒントが隠されていると考えた。
今作においては、この「違和感」自体をテーマに作品化を図った。

Created by 1÷0 (https://ichiwaruzero.net)
尺八:黒田鈴尊
電子音響:宮本貴史
映像:長嶋海里
マネジメント:浅野剛

SHIBUYAOUTBREAK - for soundmap with sonicwalk (2020)

”人混み”の代名詞の1つである渋谷スクランブル交差点に、2020年現在、我々が過剰に反応してしまう(咳やくしゃみなどの)”人体から飛沫が飛び散っていそうな音”を大量に配置した。

アウトブレイク:限られた範囲の中で感染症の発生が爆発的に広がること
※不快に感じられる可能性が高い音を多数使用しています。
「※お使いの端末によっては高層ビルが多いスクランブル交差点付近では位置情報を正確に取得できない可能性があります。
※歩行者用信号機の「青」点灯時間は1度につき約45秒です。

私が開発メンバーの一員としても参加している株式会社cotonが開発した、衛星測位システムを用いた新しい音体験のためのテクノロジーsonicwalkを用いた作品です。
https://coton.tech/technology/sonicwalk

2020年12月31日まで下記Webサイトにて観賞可能です。
http://furukawalab.org/project/aruku/aruku-concert3/nagashima/

Krum - for fixed media (2019)

コントラバス、チューバ、フルートと、幾つかの打楽器の音を用いて制作された電子音響作品。
作品では、録音されたそれらの楽器の音がそのまま、或いは様々な加工を経て登場する。
タイトル「Krum」は”暗黒”を意味する「murk」という単語のアナグラムである。
「murk」という単語は電子音響作品が慣習的に暗闇の中で上演され易いことに由来するが、
作品内の音の選定や配置、構成などに関して、特別な意味が含まれていないことから、作品とは関係の無い単語へと変換された。

Krum is an electroacoustic work created with sound-bits recorded from double bass, tuba, flute, and several percussions.
The recorded sound-bits appear in the work, either as it is, or with layered effects.
The title “Krum” is an anagram of “murk”, which can be defined as “darkness”.
The usage of the term “murk” derives from the fact that in many electroacoustic concerts, the works are presented in darkness.
However, in my work, the sound organization and the structure has nothing to do with the darkness,
so I have resembled the letters of my title into something that has nothing to do with darkness.

cyack - for two performers (2018)

macOSのスピーチ機能を駆使して音を発する2台のラップトップが、2人の「パフォーマー」として舞台に立つ。
それぞれの「パフォーマー」は、受け取った“文字列”を、指定された“レート”、“ピッチ”、“ボリューム”、“言語(話者)”で発音する。
スピーチ機能の特性や言語による音響的差異の意図的な増幅により、発音される単語や文章が持つ意味・内容が埋没し、
音のテクスチュアや音楽的な要素が浮かび上がってくることで、鑑賞者は言葉と音楽の認識の境目を漂う。

2__8_6_8LALB_S - for audio-visual (2018)

ある”一定のルール”内で行動する人間の所作に、周期性、ひいては音楽性を見出して制作したオーディオ・ビジュアル作品。
ひとつの「ルールに従って展開する事象が収められた映像」をタイムライン上に配置し、ほぼノーカットで使用した。
全ての音は映像内の事象に起因しているため、音と映像との繋がりが強固なものとなり、どちらか一方が欠如すると成り立たなくなる。
また、”一定のルール”に付随して生じる外的要素が、音と映像に奇妙なシンクロ(もしくはズレ)をもたらす。

2__8_6_8LALB_S is created as an Audio-visual work.
This piece focuses on periodicity and musicality in action of people in “the certain rules”.
This piece is made from a recorded video of the action of people in “the certain rules”.
As all the sounds arise from phenomena in the video, the sounds and the video are strongly related to each other.
Therefore, if either one of them were lacking, it would not work.
Also, the element produced from “the certain rules” causes strange synchronization (or gap) to each other.

mftd94 - for audio-visual (2018)

My first TouchDesigner & Ableton Live

nu2 - for fixed media (2018)

異なるキャラクターを持つ数十種類の音素材を用いて制作された、4チャンネル電子音響音楽作品。
タイトルは、プログラミング言語で”何も示さないもの”を表す「null」を読み替えた造語である。
信号処理によって生成した無機的な音響の中での唐突な具体音の配置や、ぶつ切りのコラージュのような展開は、まるで関連性を欠いたように聴こえる。
しかし、複雑に絡み合うレイヤーの中で分散したそれらの要素はひとつの流れを構築する。

nu2 is created for 4 channel fixed media.
This piece is made from about 20 sound materials that have various character.
The title of work is derived from "null" that means 'zero' or 'nothing' in the world of computer programming language.
A sound movement and field with a sense of unity is created by discretely arranged sound materials.
The sound material are not only sounds of instruments such as piano, guitar, djembe,
but also environmental sounds such as cars and birds.
And those sound materials were processed by max.

手の自動 - for installation (2017)

日々新しいものに出会い、メモ替わりに増え続けるSafariのタブにストレスを感じ、
「ブックマーク」や「いいね」したコンテンツのリンク切れを恐れてスクリーンショットに残す毎日。
そこには情報に操作されている自分いた。
大量に溢れる情報を享受し切れずに感じる「ストレス」と「恐怖」をきっかけに制作したインスタレーション作品。
作品では、Applescriptを用いたコンピュータ制御を軸に
・情報量の多さ
・人間の同時処理能力の低さ
・情報の壊れやすさ
・情報の拡張性
を表現した。

サイン波とテープとライブ映像のためのパッサカリア - for performance, fixed media and video (2017)

Performance(サイン波 with Max/MSP) : 宮下亮明(Ryomei Miyashita)
Fixed Media & Interactive Video : 長嶋海里 (Kairi Nagashima)

音楽イベント"ACOUSTICLUB Vol.1"をきっかけに知り合った両名による共作作品。
Vol.1における両者の出品作のエッセンスを引き出し合うことを心掛け、さらに今回はDIPSによって生成されるライブ映像を追加した。
サンプリングによる具体音、無機的な合成音、音の元素であるサイン波による即興的な演奏等が素材として創作される音楽と、それら音素材の数的な制御。
この双方の関係を視覚情報として出力し、音を可視化するシステムを本作品にて構築する。

chaollage - for audio-visual (2017)

My first audio-visual work.

蜃 - for trumpet and computer (2017)

Trumpet : 吉野 菫 (Sumire Yoshino)

cat_food - for drums, bass guitar and video (2017)

Drums : 小山大凱 (Taiga Koyama)
Bass guitar & Video : 長嶋海里 (Kairi Nagashima)

番号を振った5つの皿を用意し、数日間2匹の猫が口にした皿の番号を記録していく。 それぞれの猫には楽器を、それぞれの皿には拍子と音列を割り当てる。 記録したデータを時系列に並べ、割り当てた情報をそれらにマッピングする。

locusts - for fixed media (2016)

My first fixed media work.

深海 - for djembe and computer (2016)

Djembe : 小山大凱 (Taiga Koyama)

My first live electronics work.